普段何気なく乗っている公共交通機関。
飛行機、電車、バス、タクシー、船などその利用範囲は多岐にわたりますが、これらの乗り物にはいろんな不思議なことがあります。
よく子供が「なんで飛行機は空を飛ぶの?」とか「なんで新幹線は先っちょがあんなに長いの?」とか、あなたも聞かれたことありませんか?
そこで今回は、普段利用している乗り物の「なんで?どうして?」をいくつかご紹介したいと思います。
これですこしは子供に聞かれても答えられるかも?
乗り物の不思議、多いですよね~
【乗り物雑学】飛行機はなんで空を飛ぶの?
子供だけじゃなく大人も不思議に思う疑問。あんな思い鉄のかたまりがどうして空を飛べるのか?
これはまず飛行機の翼に秘密があります。
飛行機の翼は、下側は平になって上側はちょっとふくらんだような感じになっています。
飛行機が空を飛べる条件として、浮かび上がる揚力(ようりょく)と前進する推進力(すいしんりょく)の二つが必要です。そのうちの揚力は翼が主に関係しています。
飛行機がスピードをあげて前進すると、当然空気が翼にあたります。このとき空気は翼の上下に分かれて流れますが、翼の上を流れる空気は下を流れる空気よりも翼がふくらんでいるので、その分空気が長い時間移動することになり、そうすると空気の流れが自然と速くなります。
空気の流れが速くなるとそれだけ圧力が下がって飛行機の翼は下から持ち上げられるような感じになり、機体が浮くというわけです。
これに推進力であるジェットエンジンやプロペラの回転が加わって時速300キロほどのスピードが出ると、あれだけ高く飛べるということです。
機内にいると分かりづらいですが、離陸するときにはF1並みのスピードが出ているんですよね
旅客機の窓が小さいのはなぜ?
時速300キロほどのスピードで離着陸し、時速800~900キロで高度1万メートルの空を飛ぶ旅客機なので、もちろん、それなりの頑丈な機体に作られています。
旅客機の機体には主に軽量で丈夫なアルミ合金が使用されています。すべてアルミ合金で覆えば頑丈ですが、窓を設置しなければ旅客機としては使えません。
そこで飛行機全体の強度を保ちつつ窓を設置するためには、窓を小さくする必要があるのです。この窓は三重構造になっており、見るとわかりますが、一番外側の窓には小さな穴が開いています。これは外の空気を入れて窓が曇ることを防ぐ効果があります。
デッカイ窓にすると強度が持たないんですね
【乗り物雑学】飛行船が空を飛べるのはなぜ?
最近はあんまり見なくなった感がある飛行船。以前は某カメラメーカーの飛行船をよく見ましたが今では殆ど見なくなりました。不景気も影響しているんでしょうか・・・
この飛行船、どういうしくみで空を飛んでいるんでしょう。
飛行船の風船みたいな部分は気嚢(きのう)といって、この中には実はヘリウムガスが充填しています。一時期、このガスを吸って変な声を出すことをテレビでよくやっていたのを覚えている方もいるかと思います。
このガスは無味、無臭、無色、無毒の気体で空気よりも軽いので、飛行船が空に浮かぶことが出来るのです。
でもヘリウムガスよりも軽いガスがあって、それは水素ガスなんですが、水素ガスはとても燃えやすいガスなので、安全性を考えてヘリウムガスが使われています。
そういえば、パチンコ屋のアドバルーンも見なくなりましたね
【乗り物雑学】新幹線の先頭が長くなっているのはなぜ?
現在の新幹線はデザインが斬新というか、先頭車両は鼻を長くしたような形になっていますよね。
新幹線がデビューしたときは流線型といって、先っちょが丸くなっていました。これは走っているときの空気抵抗を減らして出来るだけスピードを出せるようにするためでした。
これにより、それまで最高だった特急こだまの時速110キロを抜いて、その二倍の220キロを出せるようになりました。
その元祖0系と言われたデザインの新幹線は今では引退して今は最新の鼻のなが~いタイプが走っています。
これはもちろん、空気抵抗を無くして速度をあげる効果もあるんですが、この他に騒音を軽減する効果もあるんです。
新幹線があのスピードでトンネルに入るときに、空気の壁とぶつかって、圧力波という波が発生してそれがトンネルの中を伝わり、出口のところで爆音みたいな音を出すことが実験の結果でわかりました。
この爆音を解消するのを目的に研究が重ねられ、現在のなが~い先頭車両になったというわけです。
現在走っている新幹線の中では、北海道新幹線や東北新幹線で使用されているE5系とH5系が先頭車両が長く、なんと15メートルもあります。
15メートルはビルの5階に相当する長さ!
【乗り物雑学】鉄製の船が簡単に沈まないのはなぜ?
海を優雅に走行している豪華客船や石油タンカーなど、ほとんどの船は鉄で出来ていますが、あの重量のある船は何で沈むことなく海の上で浮いていられるのでしょうか。
それは船の形に秘密があります。
例えば、ただの鉄球を海に入れると普通に沈んでしまいます。
ですが、船のように、鉄に曲線を施した立体的な形をしていると鉄は沈まないのです。
これは船の中に複数の空間が出来ているため、同じ体積の水より船の方が軽くなり、鉄製の船も海で浮くことができるというわけです。
水を入れた水槽に、中身の入っていない鉄製のコップを入れても沈まず浮くことは何となく想像がつくと思いますが、あの原理と同じです。
なんだか、タイタニック観たくなってきましたw
船の速度はなぜ「ノット」というの?
普通、車や電車のスピードを表す単位は時速何キロといいますが、船はなぜかノットという単位で表します。
1ノットは時速になおすと1.852キロとなります。やはり自動車と比べても遅いですよね。
ちなみに1ノットは1海里ともいいます。
船にスピードメーターが無い時代、当時の船乗りは等間隔に結び目の付けたロープを海におとして砂時計で時間を計算しながらロープの結び目を数えてそのスピードを算出したといわれています。
この時使われていたロープの「結び目」の意味「knot(ノット)」がその語源です。
船の速度は正直ピンとこないかな・・・(笑)
【乗り物雑学】電気自動車の歴史は古い
最近では電気自動車も道路で普通に見かけるようになり、日本もそのうちガソリン車の製造を止めて電気自動車にシフトするみたいですが、これまでの主流だったガソリン車より、じつは電気自動車の方が先に開発されていたことをご存じでしょうか。
世界で最初に電気自動車が誕生したのは1873年にイギリスのロバート・デビッドソンという人が作った四輪トラックが初めだといわれています。
ガソリン車はその13年後の1886年にゴットリープ・ダイムラーとカール・ベンツが開発しました。結構あとだったんですね。
電気自動車はガソリン車より製造が容易なことから世界で開発が進んで、日本では1899年(明治32年)に米国製の三輪式の電気自動車が輸入されたのが最初です。
その後1911年に日本自動車という自動車メーカーが日本初の電気自動車を製造しています。
でも、段々ガソリンエンジンの性能が向上したせいで、電気自動車の需要が減っていきました。その後、第二次世界大戦の影響でガソリンが手に入らなくなってきたのでふたたび電気自動車は台数を増やして一時期は3万台ほどの電気自動車が日本で走っていました。
戦後、またガソリンが手に入りやすくなってくると、ふたたびガソリン車が普及するようになり、1954年ごろになると日本ではほとんど電気自動車の姿は見えなくなりました。
でもまたここにきて、電気自動車の開発が急ピッチで進められています。
地球温暖化が騒がれている中で、ガソリン燃料がこの先いつまで取れるかわからないということもあり、近い将来すべての車が電気自動車になる日がやってきそうです。
今ではF1も電気自動車の時代。あと何年ガソリン車に乗れるかな?
空いてるのになぜか渋滞する道路があるのはなぜ?
毎日車に乗っていると、ラジオの交通情報で毎日のように渋滞している道路があったりします。
道路が渋滞するにはいろんな要因があります。市街地などは信号が多いから、停止したり走ったりするので、一定の渋滞は発生することは予想できますが「なんでこんなところで渋滞するの?」って場所に遭遇した経験があるかと思います。それは一体どうしてなのでしょう?
交通量の少ない道路を走っていると運転者は無意識に一定のスピードを保とうとしてアクセルの踏み方が一定になる傾向にあります。
それでもなぜか渋滞が起きるスポットが出てきます。それは運転していてもほとんど気づかないほどの長くて緩い上り坂です。
自動車が上り坂を上る時に同じ速度を保つには当然アクセルを踏み込まないといけません。
ところが長くて緩い上り坂は運転していても、道路が上りになっていることに気づかず、アクセルを踏みこまないで一定のままで走ることが多いのです。
そうすると速度が段々落ちてきて、それが後続車にも影響し次々とブレーキを踏むことになり渋滞が起きるわけです。
とくに高速道路などではこういう長く緩い上り坂が多いので、運転するときは道路の状況によく注意して走ることが大切です。
山を削って作った高速道路では特に緩い坂が多い傾向があるので注意したいですね
まとめ
いかがでしたか?
普段何気なく利用している乗り物も、我々が知らない不思議なことがいっぱいありますね。
みなさんも電車や飛行機に乗る時に「これってなんで?」ってことを見つけてみては?
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