「ハンバーグは牛100%が一番おいしい」と思っている方は、多いのではないでしょうか。たしかに牛肉100%のハンバーグには、肉本来の旨味を直接楽しめる魅力がありますよね。
しかし、本当にそれだけが唯一の正解なのでしょうか?
実際のところ、ハンバーグのおいしさを決めるのは、肉の「質」だけではありません。牛と豚の割合、さらには「第三の肉」を加える手法まであり、配合が変わるだけで味わいは驚くほど変化します。
この記事では、肉の配合による味の違いと、近年プロの間で注目されている新しいアプローチを紹介します。
読み終わる頃には、きっとハンバーグの見方が変わっているはずです。

この記事の筆者:「うどまる」
沖縄在住。
建設業とトラックドライバーを経て、2021年よりブロガー兼Webライターとして活動中。
FP3級、簿記3級資格保持者
なぜ「牛100%」が最強と思われているのか

多くの人が信じている「牛100%が最強説」について考えてみましょう。なぜ私たちは牛100%のハンバーグこそ最上級だと思い込んでしまうのか。その理由や、本当の味の特徴を整理していきます。
ステーキ文化からの影響
日本では「牛肉=高級」というイメージが強く根付いています。霜降りの和牛ステーキやすき焼き、焼肉など、どれも「良い牛肉」を使うことが贅沢の象徴とされてきました。
この価値観がハンバーグにも広がり、「牛100%=上質なハンバーグ」という考え方が自然と広まったのでしょう。
また、ファミリーレストランやファストフード店が「牛100%使用」を売りにしているのも、この心理を巧みに利用しているからです。「牛100%」という言葉を聞くだけで、おいしそうだと感じる方も多いですよね。ステーキの延長線上でハンバーグを考えることで、牛肉の純度が高いほど価値があると信じやすくなるのです。
牛100%ハンバーグの実際の特徴
では、牛100%のハンバーグはどんな味なのでしょうか。最大の特徴は、牛肉本来の風味がダイレクトに感じられる点です。赤身の旨味や、鉄分を含んだ独特の香り、噛みしめたときのしっかりとした肉の食感は、牛100%ならではの魅力です。
しかし、弱点も存在します。牛肉は豚肉に比べて脂肪分が少ない部位が多く、火を通すと硬くなりやすい傾向があります。特に赤身が多い挽肉を使うと、パサつきを感じやすくなることも。「高級感はあるけど、少し物足りない」と感じる経験がある方もいるでしょう。
好みは人それぞれという前提
もちろん、牛100%のハンバーグが好きな方を否定するつもりはありません。肉の旨味を直接味わいたい方や、脂っこいものが苦手な方には、牛100%が最適かもしれません。
ただし、「牛100%だけが一番」と決めつけてしまうのは少しもったいない気がします。ハンバーグには、実はもっと多彩な選択肢があるんです。それを知って自分で選ぶか、知らずに一択だと思い込むかで、食の楽しみ方は大きく変わります。
合挽き肉の黄金比率とは?牛と豚を混ぜる理由

「合挽き肉は安く仕上げるためのもの」と思われがちですが、実は違います。牛と豚を混ぜることには、味の面でしっかりとした理由があるのです。ここでは、合挽きの魅力や、プロも使う比率について解説します。
なぜ豚肉を混ぜるのか
「合挽き肉」と聞くと、コストを下げるための妥協と思っている方もいるかもしれません。たしかに豚肉は牛肉よりも安いことが多いですが、合挽きにする理由はコストだけではありません。実は味のために、あえて豚肉を加えているのです。
豚肉の一番の役割は、脂によるジューシーさの追加です。豚の脂は牛の脂よりも溶けやすく、口の中でとろけるのが特徴です。この脂のおかげでハンバーグ全体がふっくらと仕上がり、噛んだときに肉汁があふれ出すおいしさにつながります。
もう一つ、豚肉には牛肉とは違う甘みがあります。牛の旨味と豚の甘みが合わさることで、一種類だけでは生み出せない深みのある味わいが生まれます。洋食屋が長く合挽きを使ってきたのは、この絶妙なバランスをよく知っているからです。
定番の比率とその理由
合挽き肉の比率には、いくつか基本のパターンがあります。それぞれに特徴があって、目指す味によって選ばれています。
牛7:豚3は、肉らしさを保ちながらもジューシーさを加えたいときの配合です。牛肉の旨味をしっかり楽しみつつ、豚の脂によって食べやすくなります。肉好きや食べ応えを求める方におすすめです。
牛6:豚4では、よりふっくらと仕上がります。幅広い人に受け入れられるバランスで、家庭料理や洋食屋の定番です。特に濃厚なデミグラスソースとの相性が良いのも、この比率の特徴です。
牛5:豚5は、もっと家庭的でやさしい味になります。肉感よりもふわっとした食感や親しみやすさを大切にする配合です。子どもや年配の方にも食べやすく、日常の食卓になじむ味です。
| 配合 (牛:豚) | 食感・味わいの特徴 | おすすめのシーン・ソース |
|---|---|---|
| 牛100% | 肉々しさが最強。噛み応えと赤身の旨味を楽しむ。 | 塩、わさび醤油、レア仕上げ |
| 牛7:豚3 | 肉感とジューシーさのバランス型。 | ステーキソース、ガッツリ派に |
| 牛6:豚4 | ふっくら柔らか。ソースとの一体感が抜群。 | 【定番】デミグラスソース |
| 牛5:豚5 | 非常に柔らかくマイルド。冷めても美味しい。 | お弁当、家庭の味、ケチャップ |
スーパーの「合挽き」の落とし穴
家庭でハンバーグを作るとき、スーパーの合挽き肉を使う方は多いと思います。ただし、ここで注意が必要です。市販の合挽き肉は、牛と豚の割合が表示されていないことがほとんどです。
パッケージに「牛豚合挽」とだけ書いてあり、実際の比率はお店や季節によって変わることも。場合によっては豚肉のほうが多いケースもあります。「前回と同じ作り方なのに、なんか違う」と感じる場合は、比率が変わっていた可能性があるのです。
もしこだわりたいなら、牛挽肉と豚挽肉をそれぞれ買って、自分で好きな比率に混ぜるのがおすすめです。少し手間はかかりますが、自分だけのおいしい配合を見つける楽しさがあります。
プロが実践する「第三の肉」という選択肢

ハンバーグは牛と豚だけではありません。最近では、さらにもう一種類の肉を加える「第三の肉」という方法も注目されています。中でも話題なのが「牛タン」を使った配合です。その魅力と、実際に食べられるお店を紹介します。
牛+豚だけじゃない、配合の進化
ここまで牛と豚の配合について説明してきましたが、ハンバーグの進化はそれだけではありません。近年は従来の合挽きに、もう1種類の肉を足すお店が増えています。第三の肉を加えることで、新しい味わいや食感が生まれるのです。
たとえば鶏肉を加えると、さっぱりとした仕上がりになります。鶏のあっさりした味が牛や豚の脂っこさをやわらげ、軽く食べられるハンバーグに。また、ラム肉を少し足すことで独特の風味が加わり、ワインにも合うようになるお店もあります。鴨肉を加えれば、コクと風味がプラスされて、大人っぽい味わいになります。
こうした「第三の肉」を使う選択肢は、いつものハンバーグに飽きてしまった方や、新しい味に出会いたい方にぴったりです。
注目は「牛タン」を加えるという発想
たくさんある第三の肉の中で、最近とくに話題となっているのが「牛タン」です。牛タンといえば焼肉屋で食べるイメージですが、これを挽肉にしてハンバーグに混ぜるのです。
牛タンならではの魅力はその食感にあります。コリっとした独特の歯ごたえは、普通の挽肉にはない特徴です。これが加わることで、噛みしめるたびに違う食感が楽しめます。
さらに、牛タンには脂の甘みと力強い旨味があります。舌の部位特有の脂のコクが、噛むたびにじわっと広がります。ふつうの合挽きハンバーグとは違う、より奥深いおいしさが生まれるのです。
実際に牛タン配合を採用している店の例

牛タン入りハンバーグを出しているお店はまだ多くありません。渋谷・神泉エリアの洋食店「キッチンハセガワ」では、牛と豚の合挽きに牛タン挽肉を加えたハンバーグを食べることができます。
自家製デミグラスソースはコクを残しつつ滑らかで、定番のデミグラスチーズやエビフライを合わせたプレートなど、懐かしさのある洋食が揃います。
美味しさと健康の両方を大切にしながら、日常使いしやすい価格帯を目指している点も安心です。
神泉駅から徒歩1分で、ランチもディナーも楽しめるので、牛タン入りハンバーグが気になる方は、選択肢の一つに加えてみてください。
参考サイト:Kitchen HASEGAWA
第三の肉を試すメリット
第三の肉を使ったハンバーグを試すメリットは、やはり「新しい味と出会える」ことです。牛100%もおいしいし、合挽きも充分に魅力的です。しかし、それ以外の選択肢があることを知っていると、外食の楽しみ方が大きく広がります。
とくに牛タンや鴨肉などの素材は、家庭で挽肉にして使うのは簡単ではありません。だからこそ、こうした配合は外食だからこその特別な体験になります。「家では味わえないおいしさ」を求めてお店を選ぶのも、グルメの楽しみのひとつです。
| 加える肉の種類 | 変化するポイント | 味わいのイメージ |
|---|---|---|
| 牛タン | 食感・コク | コリっとした歯ごたえと上質な脂の甘み |
| 鶏肉 | 軽さ・ヘルシー | さっぱりとしていて、何個でも食べられる |
| 合鴨 | 香り・深み | 独特の野性味があり、ワインに合う大人な味 |
肉の配合で変わる焼き方とソースの相性

肉の配合が決まったら、焼き方やソース選びも大切です。配合によって、最適な火入れやソースが変わってくるのです。この組み合わせを知れば、ハンバーグをよりおいしく楽しめます。
配合と焼き加減の関係
肉の配合が変わると、向いている焼き方も違ってきます。これを知っているだけで、同じハンバーグでもおいしさを大きく引き出せます。
牛100%のハンバーグは、レアからミディアムレアに焼いて中心に少し赤みを残すことで、旨味を最大限に味わえます。火を通しすぎると脂分が少ない分パサつきやすいので、加減が大切です。
合挽きハンバーグの場合は、中までしっかり火を通した方が安全でおいしく仕上がります。豚肉も含まれているため、中心部までしっかり加熱することが必要です。その分豚の脂が全体になじみ、ふっくらジューシーに仕上がります。
牛タン入りの場合も、中心までしっかり焼いた方が牛タン特有の食感が強調されます。半生のままだと、せっかくの歯ごたえや旨味が生きません。
配合別・相性の良いソース
ソースの選び方も大切です。肉の個性を引き立てるソースもあれば、反対においしさを消してしまうソースもあります。
牛100%のハンバーグには、塩とこしょうだけや、わさび醤油、おろしポン酢などのシンプルなものが合います。こうしたソースなら肉本来の味が生きます。濃厚なソースは、牛肉の風味を隠してしまうことがあります。
合挽きハンバーグには、デミグラスソースやトマトソースがぴったりです。豚肉の脂と甘みが濃厚なソースと調和し、お互いのおいしさを引き立て合います。洋食屋で定番なのは、まさにこの相性が理由です。
牛タン入りには、味に深みがあるソースがおすすめです。デミグラスソースはもちろん、赤ワインソースやマデラソースなども牛タンの旨味とよく合います。逆にあっさりしたソースだと、牛タンの存在感が浮いてしまうこともあります。
家庭で試すなら「ソースから逆算」もあり
自宅でハンバーグを作るとき、配合がいつも同じになってしまう場合は、「どのソースで食べたいか」から逆算して肉の配合を考えるのもおすすめです。
たとえば「今日はデミグラスソースで食べたい」と決めた日は合挽き肉で作る、「塩やわさびであっさり食べたい」と思う日は牛肉の割合を多くする、という具合にソースに合わせて配合を変えると、家庭でもいろんなハンバーグを楽しめます。
配合を意識すると外食がもっと楽しくなる

ここまで読んだ方は、もうハンバーグの見方が変わっているはず。最後に、この知識を外で活かすコツをいくつかご紹介します。メニューの見方や食べ比べのポイントなど、実践的な楽しみ方です。
メニュー表の見方が変わる
肉の配合に注目するようになると、外食時のメニュー表も気になってきます。「ハンバーグ」とだけ書かれていても、「牛100%使用」「黒毛和牛と豚の合挽き」「牛タン入り」など、配合について説明がある場合もあるのです。
こうした表記をしっかりチェックすると、注文前に味の予想ができます。何も書いていない場合は店員さんに「お肉は何を使っていますか?」と聞いてみるのもおすすめです。こだわりのあるお店なら、きっと詳しく教えてくれるはずです。
食べ比べのすすめ
同じ「ハンバーグ」でも、お店ごとに配合はさまざまです。牛100%にこだわる店もあれば、合挽きの比率に特徴がある店、また第三の肉を使っている店などいろいろあります。
「前回は牛100%だったから、今回は合挽きも試してみよう」「牛タンを使ったハンバーグがあるから食べてみよう」など、食べ比べてみると自分の好みにも気付けます。
SNSやレビューの読み方
SNSやレビューサイトの感想を読むときも、ハンバーグの配合を推測するヒントになります。「肉々しい」「ワイルドな味」という評価が多ければ牛の比率が高い可能性、「ジューシー」「ふんわり」なら豚が多い合挽きかもしれません。
確実ではありませんが、こうした口コミから味や配合を予想して、実際に食べてみて答え合わせをするのも楽しいですよ。
まとめ

ハンバーグのおいしさは、肉の「質」だけでは決まりません。牛と豚の割合、そして第三の肉を加えるかどうかという「配合」が、味や食感、ソースとの相性を大きく左右します。
牛100%にも合挽きにも、それぞれ良さがあり、牛タンや鶏肉を加えた新しい配合は外食だからこそ体験できる特別な味です。どれが正しいということではありません。大事なのは自分の好みを知ることです。
次にハンバーグを食べるときは、「どんな肉が入っているのだろう?」と想像してみてください。配合を意識するだけで、普段の一皿がもっと楽しくなります。自分だけの「お気に入りの配合」を見つける旅に出てみませんか。

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