GoogleのスマートフォンPixelシリーズから、2024年5月に最新のGoogle Pixel 8aが発売されました。
Google Pixel 8a(以下8a)は、2023年5月に発売されたGoogle Pixel 7a(以下7a)と同様にPixelシリーズの廉価版の位置づけです。
しかし、他の機種に引けを取らないスペックにもかかわらず、価格が72,600円(Google公式サイト)と、最近のスマホと比較してもコスパが良いといえるでしょう。
筆者はこれまで7aを使っていましたが、発売のタイミングを機に、8aへ買い換えました。
そこで今回は、8aを使用した感想を記事にしました。また、前機種の7aと比較したので、これから7aや8aの購入を検討している人はご一読ください。
この記事の筆者:「うどまる」
沖縄出身。建設業とトラックドライバーを経て、2021年よりブロガー兼Webライターとして活動中。
8aと7aを比較
8aと7aの基本スペックをみてみましょう
基本スペック表
スペック | Google Pixel 7a | Google Pixel 8a |
---|---|---|
カラー | ・Charcoal(炭色) ・Snow(白色) ・Sea(水色) ・Coral(オレンジ色) | ・Aloe(緑色) ・Bay(青色) ・Porcelain(白色) ・Obsidian(黒色) |
サイズ | ・高さ:152㎜ ・幅:72.9㎜ ・厚み:9㎜ ・重量:193.5g | ・高さ:152.1㎜ ・幅:72.7㎜ ・厚み:8.9㎜ ・重量:188g |
ディスプレイ | ・6.1インチ ・FHD(1,080×2400)OLED ・キズが付きにくいGorilla Glass 3 | ・6.1インチ ・Actuaディスプレイ(1,080×2400)OLED ・キズが付きにくいGorilla Glass 3 |
リフレッシュレート | 可変式60〜90Hz | 可変式60〜120Hz |
プロセッサ | Google Tensor G2 | Google Tensor G3 |
カメラ | ・背面:6400万画素広角レンズ ・インカメラ:1,300万画素 ・超解像ズーム最大8倍 ・消しゴムマジック ※その他機能有り | ・背面:6400万画素広角レンズ ・インカメラ:1,300万画素 ・超解像ズーム最大8倍 ・消しゴムマジック(音声対応) ※その他機能有り |
デザイン | ・角張った四隅 ・指紋が付きにくいコーティング ・高温で成形された3D複合素材カバーガラスとテキスチャ加工の合金製フレーム ・光沢感のある手触り | ・丸みを帯びた四隅 ・指紋が付きにくいコーティング ・キズが付きにくいCorning Gorilla Glass 3カバーガラス ・サラサラとした手触り |
メモリとストレージ | ・メモリ:8GB ・ストレージ:128GB | ・メモリ:8GB ・ストレージ:128GB |
バッテリー容量 | 4,385mAh | 4,492mAh |
充電 | ・有線(USB type-cケーブル) ・ワイヤレス ・急速充電対応 | ・有線(USB type-cケーブル) ・ワイヤレス ・急速充電対応 |
防水・防塵 | IP67 ・塵埃侵入の心配がない ・一時的に水中に沈めた場合でも機器が影響を受けない | IP67 ・塵埃侵入の心配がない ・一時的に水中に沈めた場合でも機器が影響を受けない |
セキュリティ | ・指紋認証(ディスプレイ) ・顔認証 ・最大7年間のセキュリティアップデートに対応 | ・指紋認証(ディスプレイ) ・顔認証 ・最大7年間のセキュリティアップデートに対応 |
発売日 | 2023年5月11日 | 2024年5月14日 |
価格(税込) | 69,300円 | 72,600円 |
デザイン
8aと7aは、どちらもGoogle Pixelシリーズの廉価版ですが、筆者の個人的な感想としては、両機種とも廉価版とは思えないほど高性能なスマートフォンだと思います。
8aと7aと比べて大きく変わったのはデザインです。7aが四隅が角張っているのに対し、8aは四隅が丸みを帯びています。
サイズは、「高さ・幅・厚み」ともにほどんど差はありません。ですが、重量は8aの方が5.5g軽くなっています。わずか5.5gですが、個人的に持った感じは明らかに8aの方が軽く感じました。
カメラレンズを見ると、どちらもメインカメラは6,400万画素の広角レンズですが、8aはカメラレンズが少し大きくなっています。
8aの背面はマットな仕上がりで、触った感じはサラサラしており、指紋が付きにくいです。
一方、7aは、ガラス仕上げになっているので、光沢があって8aより指紋が付きやすいです。
8aと7aの周囲を見ると、ボタン・SIMカードスロット・スピーカーなどの位置はほぼ同じです。
上部にはスピーカーがあり、こちらも位置はほぼ同じ。
重量
8aの重量は188g、7aの重量は193.5gで、カタログ値では8aの方が55g軽くなっていますが、実際に重量を量ってみました。
筆者は当時iPhone13も所持していましたが、iPhone13の重量は170g前後なので、7aを初めて手にしたとき、かなり重いと感じたし、ポケットに入れてもその重さがちょっとストレスになったぐらいです。
ただ、今回の8aは7aより55gも軽くなったので、ポケットに入れてもストレスを感じなくなりました。
最近のスマホは重くなりましたよね
プロセッサ(CPU)
Google Pixelには「Tensor(テンサー)」というGoogle独自のプロセッサ(CPU)が搭載されています。
7aのプロセッサ(CPU)がTensorG2なのに対し、8aに搭載されているのは、上位機種のPixel 8、Pixel 8Proと同じTensorG3です。
TensorG3の特徴として、AI機能の向上・低消費電力・音声認識機能・動画編集機能などがあり、これは7aに搭載されているTensorG2よりも優れているとのこと。
筆者は8aを使ってまだ1ヶ月のため、全ての機能を使いこなしていませんが、個人的には画面のスクロールが7aよりも滑らかになったのと、Webページの表示が7aよりも早くなったと感じました。
ディスプレイ
8aと7aのディスプレイはどちらも6.1インチ。解像度は1,080×2400のOLEDでとてもきれいです。また8aでは上位機種と同じGoogleオリジナルの有機EL「Actuaディスプレイ」が搭載されているので、7aよりも40%程度明るくなっています。
リフレッシュレートは、7aが最大90Hzに対し、8aは最大120Hzまで対応しているので、ゲームもストレスなく楽しめます。
個人的な感想としては、2台の画質を見比べても、大きな違いは感じませんでした。そもそも解像度は同じなので、当たり前と言えばそうですが、外観が丸みを帯びた8aと角張った7aの違いで、人によってはディスプレイの印象も変わって見えるかもしれません。
カメラ
カメラ性能も大きな違いはありません。どちらもメインカメラは6,400万画素、インカメラは1,300万画素を搭載し、最大8倍の超解像ズームが可能です。
両機種で撮影してみました
8aで撮影
7aで撮影
このように、8a、7aどちらの写真もきれいに撮れました。
プロのカメラマンなら別ですが、6,400万画素もあれば、一般人が撮影を楽しむ分にはこれで十分ではないかと個人的には思います。
最初に買ったデジカメは450万画素だっけ・・・
バッテリー
8aのバッテリー容量は4,492mAh。一方、7aのバッテリー容量は4,385mAhとなっており、少しだけ8aの方が容量が大きくなっています。そのため、電池持ちも8aの方が長くなりました。
バッテリーの持ちをテストしてみた
8aと7aのバッテリー持ちはどれぐらいの差があるのかを以下の条件でテストしました。
テスト内容
・どちらも満充電(100%)の状態から、同じ内容のYouTubeを再生し、電池残量が50%になるまでの時間を計測する
その結果、7aが5時間56分なのに対し、8aは9時間42分でした。電池容量は8aが7aより107mAh多く、その分の差がでたかもしれませんが、4時間の差がでるのは正直意外でした。
ただ、7aは発売同時から電池持ちが悪いという声がネットでは言われていたし、実際に筆者も電池の減りが早いと感じていたので、8aに変えて正解だったと思っています。
とはいえ、8aも丸一日電池が持つかと言われると正直心配ではあります。なので、外出するときは、モバイルバッテリーを持参した方が安心です。
ベンチマーク
ベンチマークとは、スマホの性能テストのことです。処理能力・グラフィック性能・レスポンスなどを数値で表すことで、そのスマホがどれぐらい高性能なのかが分かります。
ベンチマークを比較
ベンチマークアプリ「Antutu Benchmark」で8aと7aのスマホのベンチマークを測った結果は以下の通り。
CPU(演算処理能力)・GPU(画像処理能力)ともに、8aが7aを上回り、トータルスコアでも8aが7aに10万点以上の差をつけました。
とはいえ、両機種とも普段使いのスマホとしては申し分ないレベルだと思います。
野球ゲーム「プロスピA」は問題なくプレイできました
Google pixel 8aのカメラ機能
Google pixelスマホが得意とするのは、カメラ機能です。特にGoogle独自のプロセッサ「Tensor G3」により、8aではAIを使った写真加工ができるようになりました。
ベストテイク
Tensor G3にあるAI機能「ベストテイク」。複数で撮影したときに、誰かがソッポを向いていたり目をつぶっていたりしても、カメラ目線の写真に加工することも可能です。
編集マジック
編集マジックは、写真に写っている人物や建物などを移動したり消したりできる機能です。
編集マジックはこのほかに、景色の空の色を変えたり被写体の大きさを変えることもできます。もちろん、加工した写真の保存や、元に戻して加工をやり直すことも可能です。
消しゴムマジック
消しゴムマジックは7aにも搭載されている機能です。特定の被写体を選択することで、簡単に消すことができます。
消しゴムマジックは必要ない被写体を簡単に消せますが、写真によって消し方が不自然になることもあるため、あくまでもお遊び程度で楽しむことをおすすめします。
ボクの写真では仕上がりがイマイチでした・・・
Google pixel 8aその他の機能
8aはその他にも便利な機能が搭載されています
リアルタイム翻訳
「リアルタイム翻訳」は、カメラで撮った写真やメッセージの単語を翻訳してくれる機能です。
例えば外国を旅したときに、英語で書かれた看板や道路標識などをカメラで撮影し、その場で日本語に翻訳することができます。
音声消しゴムマジック
「音声消しゴムマジック」は、8aで撮った動画に入ったノイズを必要に応じて消すことができる機能です。
自分で撮った動画に余計な音声が入っているとき、この機能を使えば簡単に削除できます。
相談したいことはGeminiに聞こう
最近はAIが何かと話題ですが、8aならGoogleの生成AI「Gemini(ジェミニ)」アプリをダウンロードすることで無料で使うことができます(有料プラン有り)。
例えば、一般的なGoogleの検索窓で検索をしても納得いかない回答が出ることもあるかもしれません。そんなとき、Geminiに話かけると、まるで人間が答えてくれているような感じで返信してくれます。
Geminiはテキストを入力する他、マイクを使って音声で話しかけることもできます。また、カメラで写した被写体を添付して質問すると、それが何なのかを教えてくれたりします。
めちゃくちゃ精度高い!
AI機能で迷惑電話を防止
8aにはAI機能を使った「迷惑電話撃退機能」があります。例えば、電話帳に登録していない番号から電話がかかってきたとき、電話にでるか迷ったら「通話をスクリーニングする」をタップしましょう。そうすることで、相手には、通話スクリーニング機能で通話が録音されていることを知らせるメッセージが流れます。
これにより、仮に迷惑電話がかかってきても、相手に録音されていることが分かるので、電話に出なくてもいいし、同じ番号から電話がかかってくることも防げます。
これなら、〇〇詐欺も防止できますね
Google pixel 8aはどこで購入できる?
8aは、大手携帯キャリアのオンラインショップで購入できるほか、GoogleストアではSIMフリー版が購入できます。
携帯キャリアにはそれぞれ機種代金がお得になるプランが用意されているので、詳細はご利用のキャリアの公式サイトをご覧ください。
格安SIMを利用している人は、8aが使えるかお問い合わせください。
ちなみに、ボクが使ってるUQモバイルなら使えますよ
Google pixel 8aが購入できる携帯キャリアと価格 | |
ドコモオンラインショップ | ・機種代金:84,480円 ・いつでもカエドキプログラム:実質39,864円(機種返却が条件) |
auオンラインショップ | ・機種代金:80,000円 ・スマホトクするプログラム:実質5,547円(機種返却が条件) |
SoftBankオンラインショップ | ・総額:77,760円 ・新トクするサポート:実質22,008円(機種返却が条件) |
Googleストア | ・機種代金:72,600円 ・月々6,050円×12回払い可(無金利) ※一括購入なら最安 |
Google pixel 8aの評価
今回は、Google pixel 8aのレビューと、Google pixel 7a との比較をしてみました。
- Google Tensor G3搭載のスペックでコスパが良い
- 高解像度のカメラ(6400万画素)&写真加工も楽しい(編集マジック・消しゴムマジックなど)
- 最大7年間のシステムアップデート保証で長く使える
- バッテリー持ちが少し不安(一日持つかは微妙)
- 高負荷のゲームには不向き(発熱・動画のカクツキなど)
Google pixel 8aは、ハイエンド(高性能)でなくてもいいから、それなりに使えてコスパが良いスマホが欲しいと思っている人向きのスマホかなと思います。
また、今回比較したGoogle pixel 7aも、8aに引けを取らない性能なのでおすすめです。
しかし、8aと7aの価格差はわずか3,300円(Googleストア)なので、プロセッサ(CPU)が最新のTensor G3を搭載した8aの方が、写真加工の機能も多いし、写真をいろいろ加工して楽しみたい人には8aが良いかと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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