エレベーターってどうやって動いてるの?エレベーターの仕組みを解説

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皆さんが住んでいるのは一軒家?マンション?アパート?

自分が住んでいるのは9階建てのアパートですが、当然エレベーターがあります。

ところで皆さんはエレベーターってどうやって動いているのがご存じですか?

普段皆さんが何気なく乗っているエレベーターですが、意外とその仕組みを知っている人は少ないはず。

自分はかつてエレベーター取り付け作業員として働いていたことがありました。なのでエレベーターの仕組みはプロフェッショナルではないものの、ある程度知っています。

そこで今回は、そんなエレベーターがどうやって動いているのか、作業員の時を思い出しながら紹介しようと思います。

目次

エレベーターが動く仕組み

エレベーターは基本的にはワイヤーを使って人の乗る部分(籠(かご))を、滑車を介してつるべ式で動かすことによって各階に行ったり来たりしています。

エレベーターの籠(かご)はエレベーターシャフトというコンクリート造の基本四角柱の形をした建屋の中を左右に取り付けたレールを介して上下に動いて各階に停止する仕組みです。

籠の反対側にはカウンターウエイトという重りみたいなものがあり、これで籠とバランスをとっています。

このカウンターウェイトと籠がワイヤーで繋がっていて、建物の屋上にあるエレベーター機械室の中に設置してある巻き上げ機の滑車を動かして上げ下げしています。このタイプのエレベーターは「ロープ式」と言います。

通常、作業員しか立ち入ることの出来ないエレベーターの籠上(籠の天井裏)には様々な部品が付いています。

エレベーターを動かす為に必要な電気ケーブルを繋いでいる制御盤、換気扇、扉を開閉するモーター、エレベーターがちゃんと各階に停止出来るような装置など、限られたスペースに所狭しと細かい部品やケーブルが設置されています。

 

エレベーターは主に二種類ある

エレベーターには主に二種類のタイプがあり、滑車が下部にある油圧式と、滑車が建物の屋上にあるロープ式です。

油圧式は比較的低い建物に採用され、ロープ式は5階以上の高い建物に採用されます。

いわゆる「タワマン」と言われる超高層マンションはロープ式エレベーターになります。


エレベーターが安全に止まるのはなぜ?

エレベーターの籠上には特殊な磁気を発する機器が取り付けてあり、それが各階付近のレールに取り付けた遮蔽(しゃへい)板という鉄板みたいなものと交差したときに磁気の力で籠を止めるのです。

あとは籠が最上階を超えてシャフトの天井にぶつからないように、リミッターも設置してあります。反対に最下階より下に行き過ぎないようにする為にもリミッターが設置してあります。

万が一エレベーターのワイヤーが切れたらどうなるの?

エレベーターには様々な安全装置が付いています。

万が一エレベーターのワイヤーが切れた場合、籠はどうなるかというと、落下した時に、ある程度の速度になると自動的にブレーキがかかる仕組みになっています。

なのでもし籠が最上階から落下したとしても、最下階に到達する前に籠は止まるということです。

万が一、籠が最下階まで落下したとしても、シャフトの床部分には大きなショックアブソーバーみたいなバネがあるので落下時の衝撃を最小限に抑える事が出来ます。

一般的なエレベーターには通常3~4本のワイヤーで籠を吊り下げているので、故意に切断しない限りはまず切れることはありません。そして一定の年数になればワイヤー自体の交換もするので、特に心配をすることはないでしょう。

こんなエレベーター見たことないですか?

あなたの住んでいるマンションやアパートのエレベーターには壁の周りに鏡が付いてませんか?

これは何の為に付いているのかというと、車椅子の方がエレベーターに乗り降りする時に必要な為です。
車椅子の方は通常正面からエレベーターに乗ります。そして降りる時に鏡があると後ろ向きで出る時に人の出入りが確認出来やすいので、他の人とのトラブルも防げます。

あとは病人を乗せた担架を運ぶ為に、担架が収まるように「トランク」というのを設置しているエレベーターもあります。このトランクは壁に埋め込むような形になっており、使用時はトランクを開けて担架が運べるようにします。

最近はトランクを付けずに、初めから担架が入るような籠の長さに設計されたエレベーターも多いです。

 

有名な建造物のエレベーター

首都東京にある二つの有名な建造物といえば東京タワーと東京スカイツリーですね。

この二つの建物に設置していあるエレベーターは一般のエレベーターとはちょっと構造が違います。

東京タワーのエレベーター

一般のエレベーターと違い、東京タワーのエレベーターは屋外にあるので、その構造も特殊です。

常に雨風の影響を受けるので、部材は殆どが錆びにくいステンレス製になっています。展望用の為、籠(かご)周りはガラス張りになっていて、雨が入らないように特殊な防水対策がされています。

東京タワーは電波塔です。今では殆どの放送電波を東京スカイツリーに譲りましたが、一部のFM放送電波は使用しているので、エレベーターがこの電波の影響を受けないような対策もされています。電波の影響を受けると、エレベーターの走行に支障をきたす事があるからです。

東京タワーの開業は1958年(昭和33年)。高さは333メートル。これまで何回かリニューアルをしてはいるものの、63年前にこんな特殊なエレベーターが存在していた事自体にビックリですね。

東京スカイツリーのエレベーター

現在の自立式電波塔では世界一の高さを誇る東京スカイツリーは2012年開業で地上634メートル。スカイツリーには合計6台のエレベーターがあります。

エレベーターの速度は毎分600メートル日本一の速さ。地上から天望デッキまではわずか50秒で到着します。

ちなみに世界一速いエレベーターは中国の「広州周大福金融中心」というビルのエレベーターで、速度はなんと毎分1260メートル!!スカイツリーの二倍とは凄すぎです!

実現したらすごい!エレベーターは宇宙へ

いまやエレベーターは地球だけに留まらず、なんと宇宙へ行けるエレベーターも計画されているとか。

ざっくり言うと、地球と宇宙にある衛星をケーブルで繋いでそれに籠みないなものを付けて動かすという仕組みだそうです。これまでは宇宙まで延ばすだけの軽さと強度をもったケーブルがなかったんですが、1991年にカーボンナノチューブという軽くて強度のある素材が発見されてからは、宇宙エレベーターの実現性が一気に高くなったそうです。

宇宙エレベーターの全長は約96000km。気が遠くなるような距離ですが、もし実現したら、今みたいに何千万何億かけなくても安価で宇宙へ行けることになるんでしょうね。自分が生きてる間には無理っぽいけど・・・

まとめ

1.エレベーターには主に「ロープ式」と「油圧式」の二種類ある。

2.エレベーターはワイヤーで吊り上げて動くのが基本。

3.エレベーターには様々な安全対策がされているので、非常時にもそんなに危険ではない。

4.宇宙エレベーター実現してほしい!(個人的意見)

いかがだったでしょうか。

バブル時代まではいかないものの、東京ではまだまだ超高層の建物が建設されています。

それに伴ってエレベーターの需要もまだまだありそうです。

この記事を書いていて、自分もバブル時代の建設ラッシュには毎日残業ばかりで大変だったのを思い出しました。

自分は一般的なオフィスビルやマンションのエレベーターしか取り付けたことがなかったので、一台でいいから、超高層のエレベーターを設置したかったですね~。

個人的にはこの先、エレベーターがどれぐらい早くなるのか楽しみです。あと、宇宙エレベーターも!

 

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