50代でつみたてNISAは遅い?新NISAで失敗しない3つの戦略

50代のつみたてNISAの画像イメージ

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「50代でつみたてNISAを始めるなんて、今さら遅いのではないか。むしろ損をするだけではないか」

もしあなたが、そんな不安を感じているならご安心ください。
先に結論からお伝えすると、50代からでも、つみたてNISA(新NISA)を始めるのは決して遅くありません

人生100年時代と言われる今、老後の生活を支えるために資産形成は避けて通れないテーマです。一方で50代になると、「運用期間が短い」「リスクを取れない」と感じ、一歩を踏み出せない方も少なくありません。

しかし、2024年から始まった新NISAは、非課税期間が無期限となり、年間投資枠も大きく拡大しました。この制度変更により、実は50代だからこそ活かせる強みが生まれています。

本記事では、現役世代として入金力のある50代が、リスクを抑えながら老後資金を準備する具体的な考え方を、FP3級技能士の筆者が分かりやすく解説します。
読み終えた頃には、不安が整理され、「自分にもできそうだ」と感じられるはずです。


この記事の筆者:「うどまる」
沖縄在住。
建設業とトラックドライバーを経て、2021年よりブロガー兼Webライターとして活動中。
FP3級、簿記3級資格保持者

目次

50代から「つみたてNISA(新NISA)」を始めても遅くない3つの理由

つみたてNISAのイメージ画像

世間では、つみたてNISA(以下新NISA)が話題で、国も「貯蓄から投資へ」を謳い推奨しています。
しかし、50代の方には「今さら始めたところで大した効果はないんじゃないの?」と思っている人も多いのではないでしょうか。
でも、それは大きな勘違いで、決してそんなことはなく、50代からでも始める価値は十分あります
ここではその理由を3つ解説します。

理由① 運用期間は「人生100年時代」で考えれば20年以上ある

「60歳で定年だから、運用期間は短い」と思っていませんか? 60歳で資産運用をやめる必要は全くありません。
健康寿命が伸びている現代、70代、80代になっても資産を運用しながら、少しずつ取り崩していく運用出口戦略が主流です。

仮に55歳でスタートしたとしても、75歳まで運用を続ければ20年間あります。この20年間あれば、世界の経済成長の恩恵を受け、資産を大きく育てるチャンスは十分にあります。

理由② 新NISAで「非課税期間」が無期限になった

旧NISA制度では、つみたて期間に制限がありました(最長20年)。しかし、新NISAでは非課税期間が「無期限」になりました。

これにより、焦って短期的な利益を追いかける必要がなくなり、あなたのライフプランに合わせて、いつでも利益確定(売却)ができる柔軟な運用が可能になりました。
これは、ゴール(引退)が近い50代にとって、精神的なゆとりにつながる最大のメリットです。

理由③ 50代は「入金力」で勝負できる

若い世代は結婚や住宅ローン、子育てなどで出費が多く、毎月の積立額を増やしにくい傾向があります。
一方、50代は、住宅ローンの目処が立ち、子どもの教育費のピークを越えるなど、相対的に余剰資金を確保しやすい時期です。
投資期間の短さを、毎月の積立額(入金力)でカバーできるのが50代の強みです。短期間でまとまった資産を作れる可能性が高まります。

また、50代は退職金も見えてくる時期ですが、退職金は全額を投資に回さず、まずは生活予備費を確保することを優先しましょう。

うどまる

まずは、毎月の給与から無理なく出せる範囲で始めるのが鉄則です

【戦略① 守りの運用戦略】リスクを最小化する「時間分散と資金の確保」

リスク回避のイメージ画像

50代の運用で最も重要なのは、「大きく増やすこと」より「大きく減らさないこと」です。ここでは、資産を守るための具体的な戦略をお伝えします。

「一括投資」ではなく「時間分散」を徹底する

まとまった退職金や余剰資金があるからといって、一度に全額を投資するのは危険です。相場が高値の時に買ってしまい、すぐに価格が下がってしまうと、精神的なダメージが大きくなります。

毎月決まった額を買い続ける「積立投資(ドル・コスト平均法)」を徹底しましょう。価格が高い時は少なく、安い時は多く買うことになるため、長期的に購入単価を平準化し、リスクを抑えることができます。

生活防衛資金は必ず確保しておく

投資に回していいのは、当面使う予定のないお金(余剰資金)だけです。万が一の病気や失業、家のリフォーム、急な子どもの支援など、直近3年~5年以内に使う可能性があるお金は、普通預金や定期預金に残しておきましょう。
これを「生活防衛資金」といいます。これがあれば、相場が下がった時に無理に売却する必要がなくなります。

リスク許容度(許容できる損失額)を把握する

「もし投資した100万円が急な暴落で70万円になったとして、あなたは夜ぐっすり眠れますか?」この質問に「眠れない」と答えるなら、投資額が多すぎる証拠です。
あなたが不安を感じずにいられる範囲の金額で始めることが、長期運用を成功させる最大の秘訣です。

50代は「守りを固めたうえで攻める」のが鉄則です。現金資産の割合を多めにすることで、暴落時にも生活に影響が出ず、冷静に投資を続けることができます。
積立額は、まずは無理のない月3万円程度からスタートするのをおすすめします。

うどまる

筆者は毎月2万円ずつ積み立てています

【戦略② 攻めの運用戦略】迷わない「全世界株・米国株」の選択

全世界株(オルカン)のイメージ画像

新NISAで何に投資するか迷うと時間がもったいないです。50代が短期間で効率よく資産を成長させるための、シンプルな銘柄選びをご紹介します。

基本は「全世界株」か「米国株」のインデックスファンド

投資初心者は、特定の会社の株(個別株)ではなく、世界中の優良企業に分散して投資するインデックスファンドを選ぶのがおすすめです。

おすすめの投資先

  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
    一本で世界全体に投資できます。最も分散が効いているため、迷ったらこれを選ぶのが王道です。
  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
    世界経済を牽引する米国トップ500社にまとめて投資できます。成長力に期待するならこちらです。

FPの視点
50代の方の運用先として人気の米国株(S&P500)は、過去70年間で見ると、配当金再投資を含めて平均で年率約10%もの高いリターンを記録しています。
この背景には、アップルやGoogleのような世界的な企業が常にイノベーションを起こし続けているという強みがあります。

うどまる

毎年10%増えるわけではありませんが、長期で積み立てることで、この平均成長率の恩恵を受けやすくなりますよ!

安定志向なら「バランス型」も選択肢に入れる

新NISAで成長を目指すなら「全世界株」などが王道です。しかし、50代後半になり、老後までの期間が短くなるにつれて、「大きな利益より、大きな下落を避けたい」という安定志向が強くなるのは自然なことでしょう。

このような方には、株式だけでなく、債券も組み入れたバランス型ファンドも有効な選択肢となります。

バランス型ファンドは、株式(成長が期待できるが値動きが大きい)と債券(値動きが穏やかで、景気後退時に価格が上がりやすい傾向がある)をあらかじめ一定の比率(例:株式50%・債券50%)で組み合わせた商品です。

バランス型ファンドの特徴

  • 大きな下落に対するクッションになる:株式市場が暴落した際、債券が値崩れを防ぐ「安全弁」の役割を果たすため、資産全体の揺れ幅(リスク)を抑えることができます。
  • リバランス不要:自分で株式と債券の割合を調整する手間(リバランス)がなく、ファンド側が自動でバランスを維持してくれるため、運用が非常に楽です。

リターンは純粋な株式ファンドに比べて控えめになりますが、精神的な安心感を重視し、リスクを徹底的に抑えたい50代の方にとっては、優れた選択肢と言えます。

うどまる

50代はリスクの許容よりどれだけ損失を抑えるかが大事です

「成長投資枠」を無理に使わない

新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」がありますが、50代の初心者の方は、まずは「つみたて投資枠」だけで十分です。無理に難しい個別株やレバレッジ商品に手を出す必要はありません。

投資のプロでも市場の予測は困難です。だからこそ、世界の成長に丸ごと乗っかるというシンプルな戦略が最強です。低コストなインデックスファンドを選び、あとは放っておくことが、50代の忙しいあなたにとって最も合理的です。

50代からの運用シミュレーション:〇歳スタートでいくらになる?

株の運用シミュレーション画像

投資期間が短くなる分、スタート時の年齢によって「複利の力」の恩恵は変わります。
ここでは、毎月5万円を積み立て、想定利回り(平均年率)を控えめに「5%」とした場合のシミュレーションを見てみましょう。

スクロールできます
スタート年齢運用期間毎月の積立額運用総元本65歳時点の評価額(概算)70歳時点の評価額(概算)
50歳20年5万円1,200万円1,557万円
(65歳)
2,050万円
(70歳)
53歳17年5万円1,020万円1,444万円
(70歳)
1,720万円
(75歳)
55歳15年5万円900万円1,330万円
(70歳)
1,557万円
(75歳)
57歳13年5万円780万円1,188万円
(70歳)
1,330万円
(75歳)
59歳11年5万円660万円1,032万円
(70歳)
1,188万円
(75歳)
※非課税で運用できた場合の概算値

注1:このシミュレーションは年利5%で運用できた場合の目安であり、将来の運用成果を保証するものではありません。
注2:計算の簡略化のため、65歳または70歳時点を一般的な取り崩し開始の目安として、その後5年間継続した場合の金額を併記しています。

この表からわかるように、たとえ59歳から始めても、70歳には積立元本に加えて約370万円の利益(年利5%の場合)を生み出す可能性があります。そして、始めるのが早ければ早いほど、その利益は大きくなります。

【戦略③ ゴールの運用戦略】資産を長持ちさせる「取り崩し方」の確立

資産運用のイメージ画像

50代が運用を始める最大の目的は「資産を築くこと」ではなく「老後に使うこと」です。そのためには出口戦略までしっかり計画しましょう。

全部売らずに「運用を続けながら取り崩す」

老後に生活費が必要になったとき、築いた資産の全てを現金化する必要はありません。むしろ、一気に現金にしてしまうと、その後の物価上昇やインフレに対応できなくなってしまいます
最も推奨されるのは、必要な分だけを定期的に売却し、残りの資産は引き続き新NISA口座内で運用を継続させるという「じぶん年金」の考え方です。

じぶん年金とは?
公的年金だけでは不足する老後資金を補うために、個人が自ら準備する資産形成の仕組み。

「定額」ではなく「定率」で売却する

例えば「毎月10万円」と決めてしまう(定額)と、資産残高が減っても同じ額を取り崩すことになり、資産が早く尽きてしまうリスクがあります。

そこで、資産の総額に対して「毎年4%」のように比率を決めて引き出す定率取り崩しを検討しましょう。相場が下がったときには取り崩す額も自動的に減るため、資産の寿命を延ばしやすくなります。

FPの視点
50代の方は、定年退職が近づく50代後半〜60歳ごろに、株式中心の運用から少しずつ債券などを加えたバランスの良いポートフォリオへ移行(リスクを落とす)準備をしておくのが理想です。
そして、取り崩し時期が来たら、非課税で増えた利益から優先的に引き出すようにしましょう。

【まとめ】50代は「攻め」と「守り」のバランスが鍵

お金のバランスイメージ画像

50代からの新NISAは、決して遅くありません。これまでの収入による「入金力」という最大の武器と、新NISAの「非課税期間無期限」という追い風があります。

不安な気持ちから始められない時間が、最ももったいない「機会損失」です。

50代からの新NISAでやるべき3つの戦略を再確認
1.【守りの戦略】
生活防衛資金を確保し、積立投資(時間分散)を徹底する。
2.【攻めの戦略】
シンプルで低コストな「全世界株」のインデックスファンドを選ぶ。
3.【ゴールの戦略】
運用を続けながら、必要な分だけを取り崩す計画を立てる。

この3ステップで、まずは少額からでも証券口座を開設し、一歩踏み出しましょう。今日始めた一歩が、きっとあなたのセカンドライフを豊かにしてくれます。

うどまる

無理のない範囲で資産形成をはじめましょう

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